活性酸素の処理能力と寿命

中医学は不老長寿を目指しています。

長期間生き延びることができるのは、いつまでも若く健康でいるからです。

従って、不老=長寿と美容は密接な関係にあります。

 

1.長寿の生き物は

長寿の代表といえば鶴と亀、では鶴さん、亀さんに聞いてみましょう!

鶴は千年、亀は万年といいますが、鳥や亀はいったいどのくらい生きるのでしょうか?

【正解】

アルダブラソウガメ 152年
カロライナハコガメ 138年
ヨーロツパヌマガメ 120年
など


セキセイインコ 10年以上
ハト 35年
オウム 80年
など

凄く長生きしますね!

2.長寿と活性酸素

なぜでしょう。

亀はのろいから。
徹底的に消費エネルギーを節約するため動きがゆっくりなので活性酸素の発生が少ないのです。
また、冬眠するので、体温が下がり・エネルギー消費量が少なくなります。
そうすると、活性酸素の発生も少なくなるので、病気になりにくく、長寿なのです。

では鳥はどうでしょう?
鳥は、長時間大空を飛ぶので、エネルギー消費が激しいはずです。
活性酸素は、エネルギー工場であるミトコンドリアから最も発生するのですが、鳥は活性酸素の構造的に発生が少ない、クリーンエンジンのようなミトコンドリアらしいのです。

3.身体の大きさと寿命

動物の寿命決める要素は、一般的には、からだのサイズが大きい方が長寿、小さいと短命といわれています。
ヒトの寿命は80-90年(からだの仕組みからは120年と言われている)ですが、からだのサイズからみれば、驚異的な寿命といわれます。

4.抗酸化物質と寿命

活性酸素の処理能力と寿命上の図はおさる(霊長類)の寿命と、体内の抗酸化物質のSOD濃度を比較したグラフです。

SODの体内濃度と寿命はほぼ比例関係にあることが、お分かりいただけると思います。
活性酸素の除去能力の高い動物ほど長生きができるのです。

 

5.抗酸化物質の多いヒト

特にヒトの場合、活性酸素を消去するSODを多く備えています。
さらに、処理しきれなかった活性酸素が遺伝子を傷つけても高い修復能力で治す二重のシステムを持っているので、身体のサイズから見ても驚異的に長寿なのです。

次回は、活性酸素を発生させない生活習慣と、抗酸化物質の補給方法について、ご紹介したいと思います。