五感を研ぎ澄ませる

中医美容鍼灸についてばかり、ブログを書いてきましたので、今日は少し話題を変えて、趣味のことをお話ししてみたいと思います。

私は、社会人になってヨットを始めて約30年が経ちます。
ヨットと言うと、金持ち・加山雄三・優雅などのイメージが湧いてくるかもしれませんが、死と隣り合わせの熾烈な冒険に近い遊びです。

昔の船乗りが「板子一枚下は地獄」とは良く言ったものです。

海は、刻々とその表情を変化させます。
ぽかぽかとした陽気で、海面がまるで鏡のように穏やかなと時があるかと思えば、一旦荒れ狂うと、風が吹き荒れ大波が牙をむいて、襲いかかってきます。

もうそうなると、大きな波の中に木の葉にくっついたアリンコを放り込んだようなもので、必死に船にへばり付いて、迫り来る強風と大波に立ち向かわねばなりません。

「遊びなのに、何でこんなことやってんだろう」と思うのですが、一週間も経つと、また海が恋しくなってくるので、不思議なものです。

ヨットは、自然の驚異に対する生き残りかけたトレーニングを行うたの訓練法です。
文明に背を向けることから始め、五感を最大限活用して、気象海象を予見しながら帆走する技術を習得します。

本当は、数千キロもの飛行を行う渡り鳥に学べば良いのでしょうが、人間には、そんな超能力というか、第六感はすでに失われています。

現代人は文明の発達のお陰で、五感ですら随分鈍くなっています。
健康に携わる仕事に就いている関係上、せめて五感くらいは鋭く磨いておかねばなりません。

中医学の診察には、前回もお話ししましたように、五感からの情報が全てだからです。
と、まあこういう屁理屈をこねて、妻にヨット遊びの正当性を主張している私ですが、未だ、理解されておりません。

残念!

 

投稿日時2014年2月12日にアメーバブログに投稿した記事を、当ホームページ「健康、美容鍼灸最前線」に引っ越ししました。